青汁はアトピーを治してくれるのか?

「青汁はアトピーに効く」という声やネットの情報を見聞きしますが、実際どうなのでしょうか?

アトピーについても、”痒みのある湿疹”程度で認識している方が多いのではないでしょうか?

ここでは、アトピーとはそもそも何なのか、青汁がアトピーに与える効果とは何なのかご紹介します。

アトピーとは?

アトピーで軟膏を塗る子供

アトピーと言うと、一般的に”アトピー性皮膚炎”のことを指し、日本皮膚科学会によると

アトピー性皮膚炎は増悪(ぞうあく)・寛解(かんかい)を繰り返す、掻痒(そうよう)のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ

日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎診療ガイドライン

と定義されています。

簡単に言うと、皮膚が炎症を起こして痒みを生じ、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性的な疾患ということです。掻くと症状が繰り返されながら悪化していくため、悪循環に陥りやすい疾患でもあります。

”アトピー”という言葉は、「特定されていない」「奇妙な」という意味で1933年から医学用語として使われていますが、100年近く経った今でも詳しい原因は解明されていないのです。

考えられる原因として、アレルギーや自律神経の乱れ、身体機能の低下など原因は様々あるようです。

アトピーの研究はどれくらい進んでいる?

アトピーに関する医療研究

アトピーは昔から”子供がかかる病気”という認識だったのですが、最近では大人であってもアトピーになる人が増えたため、研究も盛んになり原因の解明が急がれています。

研究でわかっていることは、アトピーはいくつかの要因が複合して起こっており、原因は1つではないということです。もちろん詳しい原因が解明されていないだけで、治せない病気であるということではありません。

アトピーの症状も軽度から重度と幅広く、日常生活に支障をきたさないレベルの疾患ではありますが、命にかかわるほどではないとは言い切れません。

子供の場合はまだ十分な免疫力がないためアレルギーなどによりアトピーになりやすく、成長するにつれて免疫力は高くなるため自然と治ることも多いです。

そして子供の時に免疫力が十分に育っていけば、成人になる頃にはアレルギーへの耐性もつき、免疫力は十分発達しているはずです。

それにもかかわらず、近年子供から成人までアトピーになる人が増えたのは、食生活や生活習慣が悪い方へ変化し、それに伴い免疫力が低下したからであると考えられています。

つまり、食生活や生活習慣の変化により免疫力の低い子供が増え、そのまま免疫力が十分に育たず成人を迎えてしまうため、アトピーになるような人が増えたということです。

青汁はアトピーを治してくれるのか?

シェーカーの入った青汁

結論から言うと、青汁を飲めばアトピーが治るというわけではありません。

それではなぜ青汁がアトピーに効果があると言われているかというと、青汁には食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境を整える目的として、食物繊維に悪玉菌が作り出す有害物質を除去する働きがあるからです。

腸内環境を整えることで最大の免疫器官である腸の免疫力を高めることができ、間接的ではありますが、青汁にはアトピーの症状を緩和する効果があるということです。

しかしそれだけでは不十分なので、腸内環境を整えてくれる働きをする善玉菌を増やす必要があります。そのためにはビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を豊富に含むヨーグルトを食べるのが良いでしょう。

また、青汁には食物繊維だけでなくビタミンやミネラルも豊富に含まれています。ビタミンやミネラルを摂取することで皮膚の免疫力を高めることができ、アトピーによる皮膚の炎症を防いだり、軽減したりする効果が期待できるのです。

特に青汁の中でも、アトピーに対してはケールの青汁が良いという研究結果もあります。ファンケルではケールの青汁が体の健康に及ぼす影響を研究しており、ケールの青汁を日常的に飲むことによって、体質が改善されアトピー性皮膚炎の症状が軽減する可能性が期待できるという研究結果を発表しています。(参照:「ケール青汁」がアトピー体質を改善する?/ファンケル

また、調べてみると植物に含まれるポリフェノールは軽度の皮膚疾患の治療において有効であるという研究結果があります。(参照:The Potential of Plant Phenolics in Prevention and Therapy of Skin Disorders – NCBI

皮膚疾患に有効ということはアトピーにも同じく有効であり、植物に含まれるポリフェノールの抗炎症作用によりアトピーの炎症を抑えたり、抗菌作用によってアトピーの症状が悪化するのを防ぐことができます。

そんなポリフェノールは様々な植物や野菜に含まれていますが、中でも青汁に使われている大麦若葉やケール、明日葉などの野菜はとくにそのポリフェノールを豊富に含んでいるのです。

つまり、アトピーの症状を抑えたい、予防したいならポリフェノールを摂ること。ポリフェノールを摂るなら青汁を飲むことで効率よくアトピーの症状を抑えたり予防することが期待できるというわけです。

このように青汁には、直接的にではありませんがアトピーになるいくつかの要因をカバーすることで、アトピーの症状を軽減してくれることが期待できるのです。

青汁にアレルギーを持っている方は注意

青汁を飲んで湿疹が出た、アトピーの症状がひどくなったという方は、青汁によるアレルギーが考えられます。

特によく聞くのが、青汁によく使われている大麦若葉でアレルギー反応が出るということ。

大麦若葉は麦であり、その麦に含まれるグルテンという成分が原因でアレルギー反応を引き起こす場合があるのです。

大麦には小麦ほどのグルテンは含まれてはいませんが、大麦若葉が使われている青汁を飲むことで、痒みや湿疹などアトピーと同じような症状が起きる可能性は十分に考えられます。

青汁には大麦若葉だけでなく、商品によっては他にもアレルギー反応を引き起こす原因となる成分が含まれているかもしれません。

アトピーを治したいと思っても、青汁に含まれる成分や原材料にアレルギーをお持ちの方は、青汁を飲むのは控えた方が良いでしょう。

青汁を飲むと好転反応によりアトピーの症状が悪化する人も

青汁を飲んでアレルギーによりアトピーの症状が悪化する場合とは別の原因で、アトピーが一時的に悪化する場合があります。

それは好転反応によってアトピーが悪化する場合です。好転反応とは、症状が良くなる方向に向かっているときに表れる反応で、青汁を飲むとアトピーに対する好転反応が表われることがまれにあるようです。

アトピーの症状が悪化した原因が好転反応によるものであれば、症状が良い方向に向かっているサインであるため、心配する必要はありません。

青汁を飲んで好転反応が表われるのは飲み始めてすぐであったり、数ヶ月後であったりと、人により様々です。好転反応の症状が続く期間も人により様々ですが、大体1ヶ月程度と言われています。

ただ、アトピーの症状の悪化がアレルギーによるものなのか、好転反応によるものなのかの判断は難しいため、どちらにしても必ず医者に相談するようにしましょう。